「特別寄与
「特別寄与」──“家族の外”から支えた人へ
こんにちは。司法書士の高森です。
東京の冬は、東北出身の私には少し物足りない寒さですが、
街を歩く猫たちの毛がふっくらしてくると、「ああ、今年も年末だな」と感じます。
前回は「寄与分」についてお話ししました。
今回は、その親戚のような制度――**「特別寄与(とくべつきよ)」**をテーマにしましょう。
💡寄与分と“特別寄与”の違い
まず整理から。
「寄与分」は**“相続人の中で特別に尽くした人”**に与えられるものでした。
一方の「特別寄与」は、
**“相続人ではないけれど、被相続人を特別に支えた人”**が報われる仕組みです。
たとえば、
- 亡くなったお義母さんの介護を長年続けてきたお嫁さん
- 相続人ではない甥や姪が、経営の立て直しを手伝った
- 親戚ではないけれど、事実上ずっと面倒を見てきた人
これまでこうした人たちは、いくら尽くしても法的には「他人」。
「ありがとう」も「報い」も、制度上は届かない場所にありました。
そこで2019年の民法改正で導入されたのが、この「特別寄与制度」なのです。
⚖️“家族の外”にある献身を、見えないままにしない
この制度では、
被相続人の死亡後に「相続人」に対して金銭を請求できるようになりました。
つまり、
「私はこの方の介護を十年以上続けてきました。
その貢献に見合う分を、相続財産の中から支払ってください」
と、正式に請求できるようになったのです。
言い換えれば――
「血のつながりがなくても、心で支えた人を評価する」制度。
法律がようやく、“家族の外側の愛情”に目を向けた瞬間とも言えます。
💬でも、請求は簡単ではない
もちろん、実際に請求するにはハードルがあります。
- 「特別な寄与」があったことの立証(証拠)
- 相続人との交渉
- 時効(相続開始から6か月以内など)の問題
特別寄与料の金額も、最終的には家庭裁判所が判断します。
感謝の気持ちが“お金”という形になるまでには、
どうしても現実的な線引きが必要になるのです。
🐈猫と他人と、境界の話
私は猫派なので、いつも思うのです。
猫には「家族」と「他人」の線引きがありません。
撫でてくれる人なら、血のつながりなど気にしない。
その自由さが、猫の魅力であり、少しの寂しさでもあります。
法律は、どうしても「関係」を線で区切らなければなりません。
けれど、特別寄与という制度は――
その線の向こうにいる人たちの存在を、
静かに照らそうとする優しい仕組みだと私は思っています。
☕おわりに
相続というのは、財産の話であると同時に、
「どんな時間を誰と過ごしてきたか」という人間の物語の話です。
特別寄与の制度は、その物語の中で“報われにくい章”を拾い上げるために生まれました。
もしあなたのまわりに、長年だれかを支えてきた人がいるなら――
その存在を、法の前に出すことをためらわないでください。
猫が丸くなる季節、コーヒー片手にゆるやかに語りましょう。
- 東京都外の方も
ご相談可能! - 相続の専門家が
親身に対応! - 1,000件以上の
相談実績 - 無料相談はこちら
江東区もんなか相続センター主な相続手続きのメニュー
家族信託をお考えの方へ
相続のご相談は当相談窓口にお任せください
よくご覧いただくコンテンツ一覧
江東区で
相続・遺言に関する
ご相談は当事務所まで











